強迫観念に苛まれ、じっとして居られなくて高いところに行こうと思ったけれど、不法侵入出来る屋上だとかが思いつかなくて、人通りがない近くの歩道橋から煙草を吸いながら下を見下ろしていた。イヤホンをしていたが音楽は流れていなかった。飛び降りてトラックに当たれば死ねるだろうけれど、運転手の方の心に傷を与えてしまうだろう。だから死ぬ気はなくて、これは衝動を抑えるために耐えているだけ。部屋のベッドから少し外に変わっただけだ。なぜ呼吸を止めてしまうのだろう。無意識に息が浅くなってしまうのだろう。苦しい。パニックを起こした原因は調べたらなんとなくわかったけれど、わかったからといって何なのだろう。それに触れてくる人間との関係を終わらせるのが最善である。何も出来ずに終わる一日は辛い。毎日たくさんの錠剤を処方通りに服用しても、普通のことが普通に出来ない。大人のふりをしたり、健常者のように振る舞うのは疲れる。